対象は直近通期決算の2026年3月期(2025年4月1日~2026年3月31日)。四半期実績・通期予想は含めていません。セグメントは各社の当該通期決算当時の区分。収益と親会社株主・所有者に帰属する当期純利益を比較し、原本の百万円を100で割って億円表示しています。
構成比はその他・調整消去も含む連結合計を分母に計算。持分法適用会社の売上は通常連結収益に合算されない一方、持分法利益は純利益に含まれるため、売上構成と利益構成は一致しません。社内配賦や総額・純額表示の違いもあり、「純利益÷収益」をセグメント営業利益率としては扱いません。マイナス項目を隠さず表示し、端数処理によって表示構成比の合計が100%からずれる場合があります。
共通の5分類で比較
- 資源・エネルギーで稼ぐ三菱商事
- 資源と機械・インフラが利益の柱の三井物産
- 生活・消費分野に厚みのある伊藤忠商事
- 機械・インフラを軸に幅広く稼ぐ住友商事
各社の公式セグメントを分割せず、当サイトの編集判断で以下の5分類に丸ごと割り当てています。売上・純利益は同じ分類を使い、その他・全社調整は別枠に残しました。
比較のための簡易分類です。複数分野を含む公式部門も全額を1分類に入れるため、個々の事業・投資先まで分解した業種別構成ではありません。たとえば伊藤忠の「エネルギー・化学品」は全額をエネルギーに、住友商事の「化学品・エレクトロニクス・農業」は全額を金属・素材に分類しています。
売上と利益の構成を二重ドーナツで比較
対象決算:2026年3月期 通期
集計期間:2025年4月1日~2026年3月31日(4社共通)
外側が売上収益、内側が純利益。同じ分類は、4社とも同じ色・アイコンです。円の外側のアイコンが、線で結んだ色の分類を示します。円の大きさは最大の三菱商事を基準に連結売上収益を反映しています。ただし、住友商事は読みやすさのため直径を約19%拡大しており、面積は厳密な売上比ではありません。内円の大きさも売上に合わせて変わり、内円の色の割合が純利益構成を表します。
独自分類へ公式部門を丸ごと割り当てた比較です。マイナス値は円グラフにできないため、マイナスの分類がある円はプラスの分類の合計を100%としています。その場合、連結額を分母とした構成比とは異なります。赤字・調整消去も含む金額は、各グラフの注記と末尾の公式セグメント別データで確認できます。
三菱商事
連結純利益 8,004.60億円
各円の分母は全社連結額。
三井物産
連結純利益 8,339.71億円
円の分母は各指標のプラスの分類の合計。マイナス分類は円に含めず別記。純利益:その他・全社調整 -70.91億円。
伊藤忠商事
連結純利益 9,002.83億円
各円の分母は全社連結額。
住友商事
連結純利益 6,003.34億円
円の分母は各指標のプラスの分類の合計。マイナス分類は円に含めず別記。売上:その他・全社調整 -171.21億円/純利益:食・農業 -35.58億円。
各社の公式セグメント別データ
三菱商事
公式決算短信 / 売上収益の出典:株主総会招集通知(短信本文21頁、招集通知PDF79頁(収益認識注記41頁))
| セグメント | 収益(億円) | 構成比 | 純利益(億円) | 構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 地球環境エネルギー比較のための当サイト独自分類:エネルギー | 32,672.95 | 17.3% | 1,608.62 | 20.1% |
| マテリアルソリューション比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 36,311.97 | 19.2% | 263.48 | 3.3% |
| 金属資源比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 40,833.29 | 21.6% | 2,045.23 | 25.6% |
| 社会インフラ比較のための当サイト独自分類:機械・インフラ | 9,306.38 | 4.9% | 851.24 | 10.6% |
| モビリティ比較のための当サイト独自分類:機械・インフラ | 8,373.75 | 4.4% | 576.09 | 7.2% |
| 食品産業比較のための当サイト独自分類:食・農業 | 23,245.35 | 12.3% | 832.57 | 10.4% |
| S.L.C.比較のための当サイト独自分類:生活・デジタル・金融 | 25,141.43 | 13.3% | 910.07 | 11.4% |
| 電力ソリューション比較のための当サイト独自分類:エネルギー | 13,189.84 | 7.0% | 434.08 | 5.4% |
| その他比較のための当サイト独自分類:その他・全社調整 | 85.39 | 0.0% | 517.76 | 6.5% |
| 調整・消去比較のための当サイト独自分類:その他・全社調整 | -0.40 | -0.0% | -34.54 | -0.4% |
| 連結合計 | 189,159.95 | 100.0% | 8,004.60 | 100.0% |
2026年3月期当時の8セグメントで集計。売上収益は決算短信のセグメント表にはないため、株主総会招集通知の連結計算書類「収益認識に関する注記」で補完。2027年3月期のエネルギー&パワー統合前の区分。S.L.C.にはローソン等を含むが、持分法適用会社化により売上と利益の計上範囲が異なる。社会インフラの売上総利益にはGolden Pass LNG関連の採算見直し・引当戻入の影響。
三井物産
公式決算短信(短信本文29頁)
| セグメント | 収益(億円) | 構成比 | 純利益(億円) | 構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 金属資源比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 19,216.41 | 13.7% | 2,536.04 | 30.4% |
| エネルギー比較のための当サイト独自分類:エネルギー | 32,306.84 | 23.1% | 1,642.13 | 19.7% |
| 機械・インフラ比較のための当サイト独自分類:機械・インフラ | 15,232.32 | 10.9% | 2,258.52 | 27.1% |
| 化学品比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 29,336.47 | 21.0% | 675.23 | 8.1% |
| 鉄鋼製品比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 6,268.45 | 4.5% | 189.29 | 2.3% |
| 生活産業比較のための当サイト独自分類:食・農業 | 34,096.44 | 24.4% | 519.75 | 6.2% |
| 次世代・機能推進比較のための当サイト独自分類:生活・デジタル・金融 | 3,474.72 | 2.5% | 589.66 | 7.1% |
| その他比較のための当サイト独自分類:その他・全社調整 | 20.57 | 0.0% | 206.57 | 2.5% |
| 調整・消去比較のための当サイト独自分類:その他・全社調整 | 0.00 | 0.0% | -277.48 | -3.3% |
| 連結合計 | 139,952.22 | 100.0% | 8,339.71 | 100.0% |
2026年3月期当時の7セグメントで集計。2026年4月以降の新名称・電力事業移管を遡及させた参考実績とは区別。金属資源・エネルギー・機械インフラが利益の柱。持分法による投資損益は純利益に含まれ、収益とは計上範囲が異なる。
伊藤忠商事
公式決算短信(短信本文13頁)
| セグメント | 収益(億円) | 構成比 | 純利益(億円) | 構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 繊維比較のための当サイト独自分類:生活・デジタル・金融 | 6,791.40 | 4.6% | 433.02 | 4.8% |
| 機械比較のための当サイト独自分類:機械・インフラ | 15,005.36 | 10.1% | 1,556.16 | 17.3% |
| 金属比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 12,314.99 | 8.3% | 1,435.21 | 15.9% |
| エネルギー・化学品比較のための当サイト独自分類:エネルギー | 30,262.31 | 20.4% | 692.70 | 7.7% |
| 食料比較のための当サイト独自分類:食・農業 | 51,216.55 | 34.6% | 920.83 | 10.2% |
| 住生活比較のための当サイト独自分類:生活・デジタル・金融 | 15,283.34 | 10.3% | 608.25 | 6.8% |
| 情報・金融比較のための当サイト独自分類:生活・デジタル・金融 | 11,030.75 | 7.4% | 930.41 | 10.3% |
| 第8比較のための当サイト独自分類:生活・デジタル・金融 | 5,124.37 | 3.5% | 450.10 | 5.0% |
| その他及び修正消去比較のための当サイト独自分類:その他・全社調整 | 1,201.80 | 0.8% | 1,976.15 | 22.0% |
| 連結合計 | 148,230.87 | 100.0% | 9,002.83 | 100.0% |
収益は内部取引を除く外部顧客からの収益。2026年3月期当時の区分で、ファミリーマートの食料への主管変更前。その他及び修正消去の利益が1,976.15億円と最大で、CITIC等の投資損益を含むため、付随的な項目として落とさない。翌年度第1四半期のCIECO Azer売却益などは本通期表に混入させない。
住友商事
公式決算短信(短信本文13頁)
| セグメント | 収益(億円) | 構成比 | 純利益(億円) | 構成比 |
|---|---|---|---|---|
| 鉄鋼比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 14,542.45 | 19.8% | 742.76 | 12.4% |
| 自動車比較のための当サイト独自分類:機械・インフラ | 6,169.49 | 8.4% | 632.11 | 10.5% |
| 輸送機・建機比較のための当サイト独自分類:機械・インフラ | 8,318.11 | 11.3% | 889.15 | 14.8% |
| 都市総合開発比較のための当サイト独自分類:機械・インフラ | 4,872.03 | 6.6% | 815.48 | 13.6% |
| メディア・デジタル比較のための当サイト独自分類:生活・デジタル・金融 | 7,909.47 | 10.8% | 512.47 | 8.5% |
| ライフスタイル比較のための当サイト独自分類:食・農業 | 10,732.84 | 14.6% | -35.58 | -0.6% |
| 資源比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 3,243.50 | 4.4% | 823.47 | 13.7% |
| 化学品・エレクトロニクス・農業比較のための当サイト独自分類:金属・素材 | 10,755.88 | 14.7% | 265.04 | 4.4% |
| エネルギートランスフォーメーション比較のための当サイト独自分類:エネルギー | 7,000.03 | 9.5% | 1,023.70 | 17.1% |
| 消去又は全社比較のための当サイト独自分類:その他・全社調整 | -171.21 | -0.2% | 334.74 | 5.6% |
| 連結合計 | 73,372.59 | 100.0% | 6,003.34 | 100.0% |
2026年3月期当時の9セグメントで集計。翌年度のコミュニケーションサービス/デジタル・AIへの再編前。セグメント収益の内部取引等は消去又は全社で調整。ライフスタイルは当期純損失35.58億円で、構成比もマイナス表示。
免責事項
本記事は2026年10月15日時点で確認した各社の公表資料をもとに、情報提供を目的として当サイトが独自に整理・作成したものです。特定の銘柄・金融商品の購入、売却その他の投資行動を推奨・勧誘するものではありません。
独自5分類は比較のために公式セグメントを一括して割り当てたもので、各社の公式分類や投資先ごとの厳密な業種別内訳を示すものではありません。売上収益と純利益では、持分法投資などにより計上対象が異なり、売却益・評価益・減損・税効果等も含まれます。図表の算出方法、マイナス項目の扱い、表示サイズの補正は本文の注記をご確認ください。
情報の正確性・完全性・最新性を保証するものではなく、公表後の訂正や更新により数値・内容が変わる場合があります。最新情報は出典の公式資料でご確認ください。本記事の利用により生じた損害について、当サイトは責任を負いかねます。投資その他の判断は、ご自身の責任で行ってください。
タグから探す
タグを押すと、該当する企業や決算公告の一覧を表示します。色の付いたタグは、この決算公告に該当する項目です。


今回のテーマは、同じ総合商社でも「どの分野で売上をつくり、どの分野で利益を稼いでいるのか」を比べることです。各社で異なる公式セグメントを当サイト独自の5分類にまとめ、売上と純利益の構成を重ねて見ていきます。
面白いのは、売上の大きな分野が、そのまま利益の柱になるとは限らない点です。たとえば三井物産は、公式セグメントでは生活産業の売上が最大ですが、純利益は金属資源や機械・インフラが大きく貢献しています。二重ドーナツの外円と内円を見比べると、4社の稼ぎ方の違いが見えてきます。ただし、持分法投資先の利益や売却益なども含まれるため、内円の割合をそのまま事業の利益率と捉えないことがポイントです。